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2008年2月29日 (金)

水樹奈々について考察する

水樹奈々(以下奈々ちゃん)については
「もともとは歌手志望である」ことは
多くの人が知っていることだと思う。
現に歌手としてスカウトされ業界に入ったが
事務所か何かの戦略で声優としての仕事をすべく
スカウトからデビューまでの間、声優としての勉強をしている。
現に声優としてのデビューが先となり、
ある程度の地盤ができてから歌手としての作品の発表となっている。
ここで何がいいたいか、と言うと。
「歌手としての能力が一人前でも、声優としての地盤は弱い」
と言うこと。
演技がうまいか下手かは僕はよくわからない。
だけど、奈々ちゃんへの批判の方向のひとつとして
上に書いたようなことが言えるだろう。

ただ、そういう批判などまったく関係ないかのように
現在は声優としての地位を確立している。
10月からのアニメは5本のレギュラーを抱え
ラジオでもスマイルギャングが現在でも放送中。
付け焼刃ともいえる役者の方向で見事成功している。
事務所の策略は見事に功を奏したと言う状態だ。
さらに、奈々ちゃんが声優をやっていることも十分に
彼女の今の人気を支える上では大きな土台となっている。

かといって、奈々ちゃんがもともと目指していた歌手の方向性が
遠のいているかと言うと、まったくそうではない。
周知のとおり、シングルではオリコン2位、11月のアルバムでは
トップ3を狙えるまでになり、さらに、年明けには
埼玉スーパーアリーナの大舞台に立つ。
生半可な歌手では到底獲得できない人気を得て、
多くの人から歌うことを切望されている。

今までの業界の人間にこういう人はいない、
人気を獲得して話題になった人は居間までもいた。

林原めぐみは今の奈々ちゃんよりも高い人気を持っていたが
歌の能力と言うよりも役者としてのすばらしさで支持を得て
楽曲にも恵まれて、メガヒットを連発した。
彼女が出すシングルはすべて主題歌。
アニメと密着した彼女の歌はアニメファンのスタンダードになっている。
アニメと完全に寄り添っていたタイプの人だ。

それと逆の道を歩いた人もいる。
90年代後半、声優ファンの多くを味方につけた二人。
椎名へきる、 國府田マリ子 。
声優ブームと言われた時代の代表者、筆頭的存在だ。
逆の道をと書いたのは。
彼女らは歌の仕事と声優の仕事を完全に切り離していた。
結果、彼女らはあまり多くのアニメの仕事をしなかったため、
もとよりいたアニメファンは徐々に離れていき、
だんだん業界からフェイドアウトしていくこととなった。
もとより曲を書けるわけでもなし、歌もうまくなかったので、
それで引っ張るにはかなり厳しかった。

何がいいたいか。
これまで、声優業界には歌の本格派がいなかったと言うこと。
歌がうまい人も多くいたが、アニメ作品を軸に活動した人がいなかったこと。
それゆえ、固定の任期がある状態を続けられた人も少ない。

そのことを考えれば
奈々ちゃんは非常に特殊な存在であり、
今まで待望されていたことは言うまでもないことだ。
奈々ちゃんは声優の仕事をすることで
特定のアニメ系統のファンの目に留まることとなり、
その歌でそのファンたちを見事なまでに魅了した。
今の数字は確かに歌手としての人気かもしれないが
役者としてごとがなければなかったものかもしれない。
そして、声優も歌も両立させなければ
奈々ちゃんは今後人気を保ってはいけない。
一般アーティストへの転向をする地盤がまるでできてない。

現に2004年まではほかの声優と比べれば数字は高いものの、
上に挙げたへきる、マリ姉とすら戦えない程度だった。
奈々ちゃんが声優としての仕事で運命的な出会いをする。
その作品により、今の地位を確立するきっかけを得る。
さて、奈々ちゃんの人気を今の地位に押し上げた傑作。
いわずもがなでしょう
「魔法少女リリカルなのは」2004年10月からOAされた作品。
ただ、この作品、開始当初はここまで人気作として
業界に君臨するとはおそらく思われていなかっただろうし、
奈々ちゃんの人気をここまで押し上げるとも思われていなかっただろう。

いかんせんこの作品はパソコンゲームのスピンオフ作品だし
魔法少女、今の時代に魔法少女?
なんともジャンクなノリのものがイメージされるのです。
ただ、メインヒロインを見ると売るつもりなのかとも思える。
田村ゆかり、水樹奈々。
2004年当時でも人気が上位クラスになりつつあった二人。
なにより、ちゃんとした歌が歌える二人だったりする。
歌の面ではネタ系、電波系ではなく
まともに作品のよさで引っ張っていこうと言う姿勢がうかがえた。
楽曲もしっかりとレベルの高さ、作品の気質ともに
作品をしっかりと描かれていた。

さてさて、奈々ちゃんの話に戻るか。
シングル曲で奈々ちゃんが主役を張り、自ら歌唱する作品は初。
そのときまでで人気が頭打ちになってしまっていたのは
声優と言う側面と、歌手と言う側面が
あまりリンクした形でリスナーに対してアピールできていなかったからか。
主題歌を取っているものはそのときまでもあるのだが
やはりライトなところまで情報が廻り、耳に入るのは
やはりシングルA面。
これまでの奈々ちゃんにはない、画期的なこと。
そして、彼女の歌をしっかりとアピールするときが来たといえた。
なにより、そのときに出された曲「innocent starter」は
アニメ史に残るほどの名曲の誉れ高い。

この作品により、初めて声優としても、歌手としても
高い評価と言うか、認識をされたことは間違いない。
ユーザーが作品を見始めるきっかけを水樹奈々が与え
その作品のよさにより、水樹奈々は声優として、歌手として
大いなる人気を獲得している。
水樹奈々をなのはシリーズなくして語れない。

それだけに気になることが・・・・
アニメ作品で奈々ちゃんが主役+主題歌歌唱をしているのは
なのはシリーズ3作品4曲と、バジリスクのみ。
売り上げのレベルを考えれば実質なのはのみだ。
この先、なのはシリーズの続編が出るかは不透明。
奈々ちゃんがアニメの主役と主題歌、
両方とる作品が先になって現れるかに不安がある。
これはレコードレーベルの戦略、政治がかかわる話なのだが
役者と歌手の両面が相互作用して、人気が上昇中の今、
アニメとのリンクが切られ、主題歌でないシングルが切られるようになったら
今の奈々ちゃんは人気を保っていけるのか、作品のレベルを保っていけるのか、
すごく心配だ。
陳腐なJ-POPに成り下がってしまうのではないか、
すごく不安だ。

アニメ作品と連動した作品はその作品の色が強く刻まれる。
よって、もとよりコンセプトが薄いJ-POPに比べて
味の、色の濃いものが出来上がってくる。
その濃い作品に、奈々ちゃんの力ある歌声はマッチングする。
なので、奈々ちゃんはアニメとの連動を失ってはいけない。
アニメファンが離れるから、と言う理由ももちろんそうだが
作品の質にかかわる問題である、と僕は認識する。

2008年以降、何の作品と係わり合い、
歌い手として、楽曲とどう向き合うのか、
役者として、どれくらいの幅で仕事をするのか。
奈々ちゃんの戦いは代表作「なのは」のひと段落により、
新たなる局面を迎えることとなる。

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コメント

演技は普通のレベルだと感じてます。
意外な男性声の良さが光りますね。

…ただ、男性声がいいという部分は、
女性声優のCDの売り上げには、
つながっていきづらい気がします。
悩。

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